研究テーマ①

心不全

この研究テーマの意義

2019年12月1日より、「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に関わる対策基本法」が施行され、循環器領域の診療が法制化されるに至りました。本邦においては、2055 年には国民の2.5人に1人が65歳以上の高齢者となる未曾有の高齢化社会が到来します。特に、当院が位置する川崎北部診療圏では高齢化に関して全国上位に該当する地域であり、循環器領域では心不全患者数は今後30年間減少する兆しが無い、最も力を注ぐべき診療分野であります。

主な研究メンバー

石橋祐記, 木田圭亮, 鈴木規雄, 佐藤如雄, 土井駿一

当院における本研究の実績

心不全はすべての分野から陥る病態であり、直近の大学院生の研究テーマはSHDである大動脈弁狭窄症における栄養との関連であり、インパクトファクター3点台の科学雑誌にpublishされています。最近の論文では、COVID-19との右心負荷所見についての2つの論文をpublishしております。学会活動においても、2021年の日本循環器学会シンポジウムでMitraClip術を要した高齢者心不全の特徴を当院からも発表をしたりしております。虚血、不整脈、SHDの分野とシームレスな研究テーマで心不全臨床研究を行いつつ、今後増加し続ける高齢者心不全やHFpEFに対して介入、高齢者心不全再入院予防の臨床研究をしていく予定であります。

現在進行している研究の概説

心臓サルコイドーシスにおける多施設無作為化国際共同試験、JROADHF-NEXT研究、COVID-19関連心臓障害に関する多施設調査研究、循環器疾患もしくはリスク因子合併COVID-19への観察研究、心不全薬の特定臨床研究等に参加しております。

後期研修医や、すでに循環器内科医として活躍されている医師へのメッセージ

循環器領域では心不全患者数は今後30年間減少する兆しが無い、最も力を注ぐべき診療分野でありながら、各分野と連携したシームレスな臨床研究をできるのが最大のメリットであります。新たな産学連携での臨床研究も可能であり、興味がある方はぜひ一度お声がけください。